くらし情報『金星探査機「あかつき」、7月の軌道修正では初めてトップ側RCSを使用』

2015年7月10日 13:40

金星探査機「あかつき」、7月の軌道修正では初めてトップ側RCSを使用

ボトム側では不可能というわけではないが、ボトム側を使うとなると、温度の上昇を抑えるために、VOI-R1の直前に姿勢を変える必要がある。しかし、トップ側ならば、前日(12月6日)のうちに姿勢を変えておいても問題無く、運用に余裕が出る。理由としては、温度そのものよりも、むしろこちらが大きい。

ところが、過去3回の軌道修正制御では、すべてボトム側が使われており、トップ側を長時間噴射した実績が無かった。トップ側も姿勢制御系のアンローディングでは日常的に使われており、長時間噴射でも問題無いと見られてはいるものの、その性能試験の意味も兼ねて、DV4でトップ側を使うことになり、慎重を期して、3回に分けたというわけだ。

惑星の周回軌道への投入は一発勝負だ。前回の失敗でそれを痛感したわけだが、VOI-R1での噴射時間は1,145秒と、DV4の2.5倍程度だ。同じトップ側のRCSを使うので、今回のDV4に成功すれば、かなり展望は開ける。
JAXAの中村正人・あかつきプロジェクトマネージャも、「かなり安心して投入に臨めるようになる」と述べる。

あかつきの現在の機体の状態については、特に問題は起きていないという。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.