高校野球の激戦地神奈川の4回戦で涙を飲んだ進学校のイケメン右腕が描く夢
広島東洋カープの前田健太を理想とする宮崎は、東大の文系を志望するイケメンとしても注目を浴びた。
何よりも宮崎の成長の軌跡は、偏差値が65を数える県内有数の進学校でありながら、創部51年目にして初めて第1シードを獲得するなど、強豪校の一角に名前を連ねる存在となった相模原の歩みと一致する。
○入学直後にショートへコンバートされた理由
相模原市立旭中学から入学した2013年当時の宮崎は、思い切り投げても115キロが精いっぱいだった。相模原に赴任して2年目だった佐相(さそう)眞澄監督は、ピッチャー志望の宮崎をショートに転向させる。
決して投手としての可能性に見切りをつけられたわけではない。内野手に必要不可欠なフットワークを覚えることで自然と足腰が鍛えられ、送球を繰り返すことで地肩の強さも磨かれていく。
将来を見越した佐相監督の指導のもとで、三遊間の深い位置から一塁まで届かなかった宮崎の送球は2年生になるとノーバウンドとなり、ベスト8に進出した昨夏はショートのレギュラーをつかんだ。「相模原に入ってからは本当に厳しい練習の連続だったけど、いまでは自分たちのためだったことがわかります。
監督には感謝の思いしかありません。