高校野球の激戦地神奈川の4回戦で涙を飲んだ進学校のイケメン右腕が描く夢
使用エリアが制限されているグラウンドを打撃、守備、体力強化のエリアに分け、65人の部員を3つのグループに分けて効率よくメニューを消化していく。
コーチは2人。いずれも佐相監督の教え子で、仕事や勉強の合間を縫って指導に駆けつける。その一人で、桐光学園が甲子園に初出場したときのエース清原尚志氏は今春、宮崎に新球の習得をアドバイスしている。
「緩いカーブですね。持ち球が速球系だけだったので、緩急をつけたほうがいいと」。
投げるのは一試合で数球。それだけで、ピッチングの幅が大きく広がった。
○監督直伝の『陽転』を実践していく先にあるもの
横浜戦では、強豪私立の左打者との対戦へ向けて習得していた、もうひとつの新球の封印を解いた。
5回裏と8回裏。いずれもシュートで5番打者のタイミングを外し、三振と一塁ゴロ併殺に切って取った。まさに成長途上で高校野球を終えた宮崎は、受験勉強の先に新たな夢を膨らませている。
「シュートを覚え始めたのは春前から。甲子園出場という夢は終わったけど、大学に進めばプロという夢も出てくる。大学でしっかりと体を作って、シュートなどを含めて、技術的にももっと伸ばしていきたい」。