くらし情報『謎に満ちた冥王星 探査機「ニュー・ホライズンズ」が見た異形の星々 (1) 冥王星狂想曲 - 惑星から準惑星へ』

2015年8月3日 14:30

謎に満ちた冥王星 探査機「ニュー・ホライズンズ」が見た異形の星々 (1) 冥王星狂想曲 - 惑星から準惑星へ

冥王星が、20世紀になってようやく発見された理由は、地球と最も近づくときでさえ43億kmも離れており、なおかつ地球の月よりも小さな天体で、どんなに高性能な望遠鏡で見ても小さな点のようにしか見えないからだった。しかし、海王星よりもさらに外側に未知の惑星があるのではないかということは、19世紀の中ごろから考えられていた。

1846年、天王星の軌道運動を観測していたフランスの天文学者ユルバン・ルヴェリエは、その軌道が計算と合わないことに気が付いた。ルヴェリエはそこから、天王星の外側に未知の星があり、それが軌道運動に影響を与えているのではと考えた。そしてルヴェリエの計算結果をもとに、ドイツの天文学者ヨハン・ガレが1846年9月23日に新しい惑星を発見し、それは後に海王星と名付けられた。

ところが、海王星の影響を考慮しても天王星の軌道運動は計算と合わなかった。そればかりか、海王星の軌道運動もまた計算と合わないことがわかった。そこから海王星のさらに外側にも惑星があるのではと考えられたのである。
世界中の天文学者は、こぞってこの未知の太陽系第9番惑星の探索を始めた。しかし約50年間、その試みはほとんど空振りに終わった。

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