くらし情報『謎に満ちた冥王星 探査機「ニュー・ホライズンズ」が見た異形の星々 (1) 冥王星狂想曲 - 惑星から準惑星へ』

2015年8月3日 14:30

謎に満ちた冥王星 探査機「ニュー・ホライズンズ」が見た異形の星々 (1) 冥王星狂想曲 - 惑星から準惑星へ

つまり、もし冥王星を惑星とするなら、それら似た星すらも惑星に加えなければならないという事態が生まれることになった。その候補数は50以上にものぼった。

こうした事情から、2006年8月にチェコのプラハで開かれた国際天文学連合(IAU)の総会において、天文学者らによって「太陽系の惑星」の定義が新しく作られることになった。その結果、惑星となる星は、次の3つの定義を満たす必要があるという決議が採択された。

太陽の周りを回っていること
十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、ほぼ球状であること
その軌道の周辺で群を抜いて大きく、近くから他の小さな天体を排除していること

冥王星はこのうちの3.の条件に当てはまらず、したがって惑星ではないということになった。

またそれと同時に、1.と2.の条件を満たし、他の天体の衛星でもない天体を「準惑星」と呼ぶことも決議され、冥王星をはじめ、2003年に発見された冥王星によく似た「エリス」や、当時まで最大の小惑星として知られていた「ケレス」は、この準惑星に分類されることになった。さらにその後「マケマケ」と「ハウメア」が登録され、2015年7月現在、準惑星は5つとなっている。

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