くらし情報『データを集めて「発明」するコンピュータ「ワトソン」とは』

2015年8月3日 15:06

データを集めて「発明」するコンピュータ「ワトソン」とは

ワトソンでは莫大なデータを人間では不可能な速度で解析し、最適な対応を導き出せるため、たとえば投資分野においては、アナリストなどから毎日発行される数千以上ものレポートを検証し、次に投資するべきターゲットの候補をピックアップする、といったことも実現できる。

もっとも、これだけであれば、ちょっと気の利いた検索機能と大差ないように思えるが、ワトソンでは莫大なデータから、ワトソン自体が類推して「発見」または「発明」と呼べるような新しい回答を導き出せる点が異なる。現象としては、人間がふとしたことから思いつく「発想」に近い。

たとえばその一例として、料理誌「ボナペティ」と共同で、ワトソンに化学や文化、食品に含まれる成分などの情報を与えることで、新しいレシピを考案する「シェフ・ワトソンwithボナペティ」という試みが行われ、実際にまったく新しいレシピも考案された。これは、単なる検索ではできない機能だ。また、医療分野ではiPhoneで肌を撮影した画像をワトソンが解析・学習し、メラノーマ(悪性黒色腫)とそうでない皮膚を見分けるシステムが構築されている。診断率が高くなれば、医療機関に通わなくても自己診断が可能になるし、専門家でなくとも早期に異常を発見して治療に結びつけることもできるようになるわけだ。

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