2021年7月9日 10:00
小出恵介、NYでつかんだ演技の本質「役者としての礎に」 4年ぶりドラマで手ごたえ
――ニューヨークで学べるものは大きいですか?
日本で学べないものは大いにあると思います。いろんな人種の価値観、性格、習慣を垣間見られるので、ものすごいスケールの人間観察になる。驚きの連続ですし、常に刺激を受けている感じになります。
――たくさんの人と触れ合うことで考え方など変わりましたか?
自分の常識は非常に限定的だと認識させられました。自分が当たり前だと思っていることは、ほかの人にとっては当たり前に当たり前じゃない。また、思っていることは言葉にしなくてもある程度伝わるだろうというのがまったく通用しないので、伝わるだろうと思ってコミュニケーションをおざなりにしていた癖がなくなりました。――日本人は、なんとなくお互いの思いをくみ取ろうとする傾向がありますよね。
そうですね。
コミュニケーションをさぼるというか、省エネ状態になっていて、ちゃんと自己主張をしないと通用しない国に行った時に足りない。そのことを痛感し、しっかり伝わるようにコミュニケーションをとらなければいけないんだなと、意識が変わりました。
――コミュニケーションに必要な英語はどのように習得されましたか?
とにかく勉強するしかなくて、語学学校に通い、そこから演技の学校に行くというのをひたすら続ける学生生活でした。