『100ワニ』上田監督夫妻「誰も否定しない物語に」 互いの長所を生かして制作
――まず、原作の魅力をどのように感じたか教えてください。
上田監督:ツイッターの漫画を連載2日目から見始め、面白いなあと思って毎日のように読み進めていましたが、一番魅力を感じたのは語り過ぎない余白で、映画的だなと思いました。この先こうなるんじゃないか、あのセリフはこういう意味じゃないかと、見る人が語り合いたくなるような余白に魅力を感じ、映画化したいと思って30日目くらいの時に企画書を東宝に持っていきました。
――共同監督でやろうと決めた理由も教えてください。
上田監督:最初、僕が実写の企画として提出したんですけど、東宝の方から「上田さんとふくださんの共同監督で、アニメ映画で作るのはどうですか?」と提案いただいてこうなりました。
――最初、実写で考えられていたんですね!
上田監督:ワニの被り物をするとかCGとかではなく、人間に置き換えた実写を考えていました。
――共同監督で、アニメで、と提案されたときはすんなり受け入れられましたか?
上田監督:そうですね。ふくだ監督:話を聞いてびっくりしましたが、原作モノを2人ともやったことがなかったり、2人でずっと一緒に映画を撮っていましたが、共同監督でやったことはなかったですし、私はアニメといっても1人で作るフラッシュアニメを作っていて、制作会社の方と作ったことがなかったので、いろんなチャレンジができるなと。