親知らずは抜いたほうがいい? そのままがいい?? - 歯科医に聞く
○親知らずがもたらす疾病
いびつな形で生えてくるケースが多いだけに、親知らずはさまざまな疾病を招くリスクもある。
例えば、「智歯周囲炎」(ちししゅういえん)と呼ばれる疾患は、親知らずの一部に歯茎がかぶったままの不潔な状態が長く続いた結果、歯茎の炎症が引き起こされて発症する。智歯周囲炎が周囲の軟組織やあごの骨にまで広がると、顔が腫れて「顔でか」に見られてしまったり、口が開きにくくなったりする可能性がある。
手前の歯と段差があるなどすると十分な歯磨きができないため、食べかすが残りやすくなり歯垢(しこう)も増える。その結果、虫歯や歯周病、さらには歯周病原菌が原因となる口臭などの「お口のトラブル」を招くことにもなりうる。
○親知らずを抜いた方がよいケース
基本的には、日常生活に支障がなければ無理をして親知らずを取り除く必要はない。だが、場合によっては抜歯を検討した方がよい。今村医師は、「抜くタイミングは親知らずの状況次第です」と解説する。
以下に抜歯を考えるタイミングについてまとめた。
■智歯周囲炎などによって、痛みを伴う……「歯茎がはれ、特に疲労したときに症状が発症するような場合は、一時的に投薬で症状を抑えることは可能です。