ママ社員が突然の退職 - ワーママの「やめるスイッチ」入るとき(後編)
そして、何のために働いているのか、わからなくなった、という悪いスパイラルにはまった末に……というわけです。
もちろん、自ら環境や周囲に期待するのではなく、目標に向かって自ら状況を打開して行動できる真の自立型人材になるという「自律型モチベーション」という考え方もあります。しかし、そうはいっても自分だけの心の持ち方では立ち行かない部分をどうケアできるのか、職場環境の重要性を感じました。
○子育てをどうするか
次に、筆者自身も課題認識しているのは、子育てしながら働く環境を支える社会インフラです。ママたちの問題意識であがってきたのは、特に小学生以上の子どもたちに対するケアの問題です。遅くまで預かってくれていた保育園とは異なり、小学校に入ると学童保育や塾以外の選択肢がほぼありません。さらに、その質や安全体制にも疑問を抱くママも。
また、学童に行きたがらなくなったときに、どこに居場所を求めるのか。
受験も視野に入れながら塾に通わせる以外の選択肢は多くはありません。現代では、公園も安全で思い切り楽しめる場所ではなくなってきています。多感な時期に子どもたちをどのようによい環境で育めるのか、日本の未来にかかる問題にもかかわらず、対応が追いついていないのが現状です。