ママ社員が突然の退職 - ワーママの「やめるスイッチ」入るとき(後編)
このように、子育てしながら働き続けるためにはママ自身の努力次第、とは言い切れない厳しい側面があります。さらに、実際にはママもさまざまで、やりがいや社会への貢献性を考えている人と、そうではない人にもわかれており、企業側も見極めが難しい点もあります。それ以外にも、社会インフラや社内制度を整えることには時間がかかる側面もあります。
ただ、周囲がよく本人を観察して、対話を重ねながら伸びたいと思っている人材をどう見つけて、頑張れるケアをするのか、というのは今後企業が生き残るための分かれ道になるといっても過言ではないのではないでしょうか。頑張ればよいというわけではなく、目標を一緒に設定し、期限を決めて、できなかったときにどうするかを決める。頑張ることだけにフォーカスするのではなく、成果も問うような厳しさも盛り込みながら、温かくサポートするような環境の整備が求められているように思います。
※画像は本文と関係ありません。
○著者プロフィール
株式会社グローバルステージ代表取締役 大洲早生李
慶應義塾大学商学部商学科卒業後、株式会社日立製作所に入社。
2003年より宣伝部愛知万博プロジェクトにて日立パビリオンの総合プロデュースおよび広報を手掛ける。