LCCが望む空港は日本で実現するのか?--エアアジア・ジャパンと中部空港より
EUの空港はアジアに比べてよりマーケティング志向であり、先を見た行動をとる(Proactive)ようだ。欧州のLCCであるライアンエアーもFSCであるブリティッシュ・エアウェイズも黒字だが、空港は双方と棲み分けながら運営している。LCCが望む空港やターミナルにおいては、「25分の折り返しを可能とするスポット」「安価な通信インフラ」「シンプルな施設(貨物施設は不要)」「安価な使用料」を提供し、FSC向けの空港では従来型の運営をすれば良い。これを混在させるべきではない。
5.LCCはFSCのように複雑ではいけない
(LCCの経営形態も進化しており、短・中距離の地点間輸送(Point to Point)から長距離、そして、乗継輸送もLCCがカバーするようになっている、という会議での議論を踏まえ)エアアジアXの旅客の80%がエアアジア各社に乗り継いでいる。FSCは多様なニーズに対して複雑さを抱えざるを得ず、LCCがこれと連携を行うとオペレーションが複雑になり、結果うまくいかない。これはFSCが行うLCCにも当てはまる。企業的組織経営ではダメで、経営者が信念によって引っ張る経営(Leader driven)