くらし情報『LCCが望む空港は日本で実現するのか?--エアアジア・ジャパンと中部空港より』

LCCが望む空港は日本で実現するのか?--エアアジア・ジャパンと中部空港より

いまだピーチ以外は黒字を経験しておらず、バニラエアがようやく2015年度収支均衡を目指せるかどうか、ジェットスター・ジャパンに至っては3年間で270億円の赤字を累積している状況である。

日本のLCCは公租公課、施設費、人件費(特にパイロット)は大手と大きな差がなく、座席キロ当たり費用7円台を達成しているピーチ以外は、本格的な低コスト構造が作り切れていない。その大きな要因は機材稼働である。

各費用単価の削減をし尽くした後は、少しでも機材を長く飛ばして単位コストを下げるしかない。しかし、日本の地方空港には運用時間制限があるため、国内線機材は22時から7時まで寝てしまう。あらゆる切り詰めをしてターンアラウンド時間を短くしても、それが「あと1往復」の稼働増につながらないのだ。国際線で稼働を上げるにも、収支の見通しをつけるには時間がかかるし、就航地も限られる。

○ローコストな第二空港の活用を

もうひとつが空港だ。
アジア各地は首都の近くにローコストな第二空港を持ち、LCCのハブ運航を可能としているため、大きな潜在需要を開拓できている。一方日本はといえば、距離・時間の制約から、安いという要素だけでは成田や茨城に東京・神奈川の需要を誘引することがまだ十分にできていない。

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