2015年11月6日 09:00
地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験 (2) 日本人監督初! しんかい6500で潜った深海 - 天国ってこういうところかな
もちろん、ドラマで出てくる近藤整備長のように「海は男の職場」だとちょっと思っているような怖いパイロットもいらっしゃる。JAMSTECには「しんかい6500」の女性初のコパイロットが実際におられたんですが、厳しくてすごい怖いパイロットもいると聞いています(笑)。
――いろんな人がいて、面白いですね
山本:人間くさい職場なんです。でもなんだろう、あの紳士的な感じは。海で働く人たちってすごい統率がとれているんです。外洋で何かがあると死んでしまうし、法律の目が行き届きにくい場所ですよね。極端なことを言えば、もめごとがあって殺人事件が起こったとしても事故です、と言ってしまえばそれまで。だからこそ、ルールをきちんと決める。
母船での食事は襟付きのシャツを着ること、とかね。短パンにビーサンはだめなんです。――無法地帯だからこそ
山本:母船の食事も毎回豪華なので、「いつもそうなんですか?」と聞いたら「法律で決まっている」というんです。何千キロカロリー以上のものを出しなさいと。厳しい仕事だし命がかかっているから、品疎な食事を出してはいけないわけです。
――プロフェッショナルの集団だからこそ、これまで25年間事故なく運航してきたわけですね。