2015年11月7日 09:13
大地震時の運航判断も……JALの運航統制責任者の苦労とは
このときは、夜中に一気に話を詰めて、早い段階で決定できたのが良かったですね。
実は上海の空港所長をしていた頃にも、四川の大地震の対応を経験しています。当時は逆にOCCから上海空港に連絡があり、地震の翌日には飛行機を飛ばす状態まで持って行きました。災害などのケースは、特に時間との勝負ということを痛感しましたね。
――緊急時の対応では、どのような対応が必要なのでしょうか
機材・乗員が確保できるのか、空港が対応できるのか、というところが大きな問題で、更に各地を飛び回るためには、各国の上空を飛行する認可が必要になります。
――日々の天候などの変化による運航の判断に関しても、要請がくるのでしょうか
もちろん小規模なことも多いですが、もし飛行機が欠航するとなった時は、会社の収入としても何千万~何億円と変わってくる世界ですので、判断には大きな責任が伴います。例えば、悪天候により運航が困難な場合、二時間遅らせることによって離陸可能になるのであれば、確認を取ります。もし、予見より天候の回復が早く、定刻で運航ができる場合があっても、安全を最優先させています。
――本当に大きな決定権限をお持ちなんですね
そうですね。