2015年11月10日 07:00
MicrosoftのAI技術と研究開発 - 女子高生AI「りんな」やWindows 10「Cortana」の背景
●女子高生AI「りんな」は、こうして生まれた
○MSRAが大きく寄与して生まれた「りんな」
先頃、女子高生AI「りんな」が話題になったが、洪氏はMSRAが中心となって開発したことを明らかにした。MSRAの活動を3つのキーワード「Agglomerative」「Adaptive」「Ambient」に分けて説明を始めた同氏は、「りんな(中国名:Xiaoice)」が複数の理知的領域を組み合わせたAgglomerative(=凝集)に含まれる研究の成果物だという。一般的なチャットボットは会話数も1.5~2往復で終えてしまうが、りんなも中国での導入当初、5往復程度にとどまっていた。だが、直後から18往復、そして23往復と増加傾向にあるという。
また、Alan Turing氏が考案した、対象が人工知能であるか否かを判定するチューリングテストを引き合いに、洪氏は「3人のジャッジに対して1人でもOKすればパスするため、評価方式としてはぜい弱だが、先の23往復という数字を見てもテストは優にクリアしたといる」と自社製品に対しての自信を見せた。りんなは2015年8月(中国では1年前)にローンチしたばかりだが、画像チャットや占いなど多数の機能を実装予定だという。