藤井道人監督、再び『新聞記者』に挑んだ理由 米倉涼子の座長ぶり、綾野剛・横浜流星への信頼も語る
また新聞記者の方々や官僚の皆さんがどのような気持ちでいるのかも、脚本に即した取材しかできなかった気がしています。その点、今回は脚本がまだできていない段階から取材を進め、新聞記者の方々はどのような不安、恐怖を抱えて仕事に向き合っているのか、そういった心情の部分も取材することができました」と感情の部分をより掘り下げていったと話す。
○■米倉涼子は「頼りになる“みんなのお姉ちゃん”」
画面の隅々まで、実力派俳優たちが顔を揃えている。藤井監督にとって、主人公・松田役の米倉とは初めてのタッグ。米倉の座長ぶりには、感謝することばかりだったという。
「河村さんから『米倉涼子さんが松田を演じてくれたら、おもしろいことになる』というお話があって。米倉さんとの初対面はものすごく緊張しました」と笑顔をこぼしながら、「米倉さんには、とても華がありますよね。一見、浮世離れしたスーパースターに見えるんですが、ご一緒してみるとものすごく人間味のある方で。
常に監督に寄り添おうとしてくれるし、スタッフ一人一人に声をかけてくれる。現場では、頼りになる“みんなのお姉ちゃん”みたいな感じでした。僕は猫背なので『毎日これで肩甲骨を伸ばしなさい』とストレッチのグッズをくれたり、食生活の心配までしてくれて(笑)。