くらし情報『ノーベル物理学賞受賞者の天野教授が語った半導体の未来 - SEAJ30周年記念講演会』

2015年12月21日 12:56

ノーベル物理学賞受賞者の天野教授が語った半導体の未来 - SEAJ30周年記念講演会

次に、名古屋大学未来材料・システム研究所未来エレクトロニクス集積研究センター所長の天野浩教授(2014年ノーベル物理学賞受賞者、図3)が「窒化物半導体デバイスの歴史と今後の展開」と題して講演を行った。同氏は、今から56年前の1959年にドイツでVon H.G. Grimmeissが世界で初めてGaNが発光することを見つけて以来、日本で発光効率の高い、実用的な青色LEDが発明されるまでの長い歴史を紹介した。現在、深紫外LEDの開発に注力しており、これが量産化できれば、簡易型水浄化装置に応用でき、安全な飲料水にアクセスできない開発途上国の人々を救えると意欲を燃やす。

そして、次にGaNのパワーデバイスへと話題を移して、次のように述べた、

「エネルギー問題に目をやると、2023~25年を越えるあたりから、世界のGDPの伸びに電力供給能力が追いつかなくなると懸念されている。この問題を解決するためには、LED照明による省エネルギーだけでは不十分なので、エレクトロニクス全体で貢献しなければならない。1つの可能性として、パワーデバイスの普及がある」
「パワーデバイスの市場規模は、2020年にシリコン系が2兆6000億円規模、これに対して新たに登場してきているSiCやGaN系は未だSi系の1/20から1/10の規模しかないが、将来はどんどん伸びていく。

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