くらし情報『ノーベル物理学賞受賞者の天野教授が語った半導体の未来 - SEAJ30周年記念講演会』

2015年12月21日 12:56

ノーベル物理学賞受賞者の天野教授が語った半導体の未来 - SEAJ30周年記念講演会

なぜなら、太陽電池の直流出力を交流に換えるにも、電機自動車で電池出力をモーターを駆動するために交流に変換するにはインバータが必要であり、パワーデバイスの出番だ。Siの絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ(IGBT)の変換効率は95%で、電力損失は5%となっている。バンドギャップの大きな材料を使えばサイズを小さくでき、直列抵抗を減らせるので、電力損失はSi の1/6から1/10ぐらいに減らせる」

「現在、パワートランジスタ基板には、SiCはSiより高耐圧、GaNはSiよりハイスピードのスイッチング(MHzから数百MHz)という特徴をそれぞれ生かした棲み分けがある。従来はSiベースのGaN-on-Si基板しか入手できなかったが、最近、GaN-on-GaN基板の開発が進んできた。これを使えば電流を縦に流せるようになるので集積化して大電流を流せるようになる.ので、将来は、高耐圧のGaNデバイスが可能になるだろう」

天野研究室への韓国からの留学生が中心になって3次元構造のGaNデバイスの開発を行っているという(日本ではかつては電子工学分野が一番人気だったが、いまはがた落ちで、特に博士課程へ進学しようという学生は少ない。

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