為末大×木暮太一、才能がない人が生きていく方法とは -「頑張ってもムダ」は本当か!?(後編)
成功事例しか見えてないので、同じ場所に行けば勝てるように見えてしまう。そういうのは正しくないと思います」(木暮さん)と、分析した。
○自分の分野はどうやって決めたらいいのか
続いて出たのは「自分の分野はどうやって決めたらいいでしょうか」という質問。
木暮「自分の分野って僕自身まだ決まってないんです。今もたまたま通過点だと思っています」
為末「僕もあまり決まってないですね。1個決まってるのは『生き残る』でしょうか」
木暮「生き残るために何をしましたか?」
為末「勘違いしないことですね。スポーツ選手は引退したとき、このままこの華やかな世界が続いていくのではないかと勘違いするんです。でも実際はただの人なので、自分が弱者だというところからスタートしないと。
実は引退時会った人に必ずした質問があります。『もしあなたが私だったら何をしますか』『僕はどうしたらいいでしょう』という2つで、合計200~300人くらいに聞きました(笑)。きっと、やかんは自分がやかんだって知らないと思うんです。なので、ぼくの使い道を教えてくださいと聞いていきました。そうすると、『あなたはポットに見える』『あなたは包丁に見える』とか教えてくれるんですよね」