マイナンバーとお金の関係、専門家に聞いた!--「財産は徐々に捕捉されます」
そういう意味での不公平の是正。また、所得税の徴収漏れも多少減るのだろうということがあります。
――税理士という小川さんの立場から見て、マイナンバーは使い勝手がいいものになりそうな感じはしますか?
効率化という面では使いやすいです。ただ国から見られている感の窮屈さは国民に出てくると思います。
――確かにそうですね。財産が捕捉されてしまうからですね。今までは緩やかな部分があったということでしょうか。
社会全体に緩やかな部分があったんですけれど、そういう部分はだんだんなくなってきますよね。
いいか悪いかはわからないですけれども。
――税理士さんの業務として、かなり面倒くさくなるとか、効率化ということで考えるとやりやすくなるということはありますか。
企業が従業員のマイナンバーを集めていますが、現実的ではない取扱いの規定になっている部分があります。つまり、マイナンバーを預かるとそれを鍵をかけたところに入れて、作業をするときはほかの人とは別のところでやって、マイナンバーを預かった、利用したということを全部記録に残さなければいけない、というようなものです。これを今の中小企業の方がすべてできるかというと、かなり難しい部分もあって、そういう意味では我々はそれを代わってやってさしあげましょうということを出していますけれども、それに見合ったフィーをいただけるかというとなかなか難しいですね。