くらし情報『病児保育が広がらない理由 - 訪問型病児保育フローレンス・駒崎代表に聞く』

2016年2月15日 12:37

病児保育が広がらない理由 - 訪問型病児保育フローレンス・駒崎代表に聞く

の病児保育には、国による補助がありません。しかし、国がいくら「施設型」への補助を増やしても、施設の数は増えません。

それは、現在「施設型」の84%が、小児科の病院に併設された「医院併設型」だからです。小児科の数が上限になるので、それ以上増えない。看護師の配置や施設の運営を考えると、制度設計上、そうならざるを得ない構造になっています。また、「施設型」では預かることのできる子どもの数も限られるし、インフルエンザの子については、ほかの子どもたちに感染する可能性も考えて、受け入れないことも多い。加えて、子どもが施設に来ない日も、看護師や保育士を施設に配置し続けなければならないので、人件費がかかります。経営上、投資対効果が低いのです。


○自治体の事業では、病児保育は広がらない

――ほかにもサービスが広がらない理由はありますか。

病児保育が自治体の事業であることも、理由の1つとしてあげられると思います。補助金のある「施設型」の病児保育は、自治体が予算をつくり、事業者を公募しないとできない。しかし自治体に任せている限り、施設の数は増えないと思います。なぜなら、自治体は施設を造っても造らなくても自分たちの給料は変わらないし、何も困らない。

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