2016年2月18日 13:00
シリコンバレー101 (649) 視聴者数は減少、それでもスーパーボウル広告が500万ドルを突破した理由は?
過去6年に関しては、CMからの直接的な売上効果が互いのCMによって打ち消されており、向こうが出すからこちらも出すというような状態が続いている。昨年ビールメーカーで単独の広告提供企業になったBudweiserは直後に15.75%もの売上上昇を果たした。そのBudweiserも今年はビールメーカー単独ではない。このあたりの大手は宣伝効果を期待するというよりも、存在をアピールするためだけに出しているような状態だ。
そうした一部の常連を除くと、スーパーボウルCMの出稿企業は年々変化している。CMを入れる理由で最も多いのは、全米規模またはグローバル規模の知名度の獲得だ。1974年に当時はまだ無名だったMaster LockがスーパーボウルCMを出した。CMのインパクトが大きいとは言っても、1回のCMによる鍵の売上の伸びには限りがある。
巨額なCM料金は地方の鍵メーカーには重荷だった。それでもMaster LockがCMを出したのは全米の鍵屋や小売店のオーナーが見ると確信していたからだ。実際、スーパーボウルからしばらくの時間を経て、Master Lockの商品は全米に流通するようになった。
テクノロジー産業でもAppleが初代Macintoshを宣伝した「1984」