くらし情報『世界最高の衝突性能を目指す加速器「SuperKEKB」が始動 - 宇宙誕生の謎の解明なるか』

2016年3月4日 14:00

世界最高の衝突性能を目指す加速器「SuperKEKB」が始動 - 宇宙誕生の謎の解明なるか

だが、2つのビームを大きな角度で交差させれば、砂時計効果があっても、衝突範囲を限定できる。これが新方式のメリットだ。

現在のSuperKEKBはまだフルスペックではなく、今後、段階的に整備を進める。まず2016年6月までのフェーズ1運転では、安定してビームを蓄積できるよう調整。その後、1年ほど運転を中断し、Belle II測定器を衝突点に導入する。また、衝突点でビームを絞るための超伝導電磁石の設置も行う。

2017年秋よりフェーズ2運転を開始。Belle IIにはまだ一部の検出器が未設置であるものの、衝突実験を開始し、観測データの取得を開始する。
半年ほど運転した後、再び停止し、もっともデリケートな検出器をBelle IIに設置。2018年秋より、本運用となるフェーズ3運転を開始する計画だ。

KEK加速器研究施設の赤井和憲教授によれば、「KEKBも設計ルミノシティに到達するには数年かかっており、SuperKEKBのチューニングもある程度の期間が必要」だという。新技術を導入したこともあり、様々な困難も予想されるが、順調にいけば、目標のデータ量には2024年ころ到達する見込み。KEK素粒子原子核研究所の後田裕教授は、「ビームを継続的に周回できたのは重要なマイルストーン。

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