2016年3月26日 11:00
日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (1) 実際にデジタル作画でアニメを制作した結果、起こったこと - オー・エル・エム
練馬区立区民・産業プラザにて「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2016」が開催され、数多くのアニメ関係者が参加した。同フォーラムはペーパーレス作画をテーマにした初の大規模フォーラムとして1年前に発足したもの。今回のACTFでは作画のデジタル化とフローの改革に取り組んだ制作プロダクションから担当者が登壇し、実際の作品事例を通してデジタル作画に関する講演を行った。
本稿では株式会社オー・エル・エムによる講演「Toon Boom Harmonyを使ったデジタル作画ワークフロー構築への道」をレポートする。
オー・エル・エムはTVアニメ「ポケモン」「妖怪ウォッチ」を手がけてきたアニメ制作会社だ。デジタル化も推進しており、オー・エル・エム・デジタルというCG制作会社を傘下企業に持っている。もっとも、講演に登壇したオー・エル・エムの加藤氏によると、「今回の事例はオー・エル・エムだからできたものではない」という。「仕事としてワークフローに落としこむという面からは、(デジタル作画は)難しくないと考えている」。
そんなオー・エル・エムですら、デジタル作画を導入した当初、現場の混乱は避けられなかった。