2016年3月30日 08:00
imecが10億ユーロを投じ7~5nmプロセス開発向けクリーンルーム棟を開所
しかし、その後、業界の先頭に立って450mm化を推進してきた米Intelが、PC需要低迷やスマートフォン向けビジネスへの参入苦戦で業績が低迷し、300mmラインが埋まらず、450mm化を「期間の定めなく延期」(Intel関係者の話)してしまった。これに他の先端半導体メーカ―も右に倣えしたため、imecのクリーンルーム建設計画も宙に浮いていた。
その後、300mmウェハを用いて7~5nmプロセス開発やデバイス試作を行うために、新たに多数の装置を導入しなければならなくなり、今回、450mmではなく300mmクリーンルームを増築することになった。この件に関して、imecの広報担当オフィサーであるHanne Degans博士は筆者の取材に対し、「現在、半導体産業界で最先端は未だに300mmであり、増築したクリーンルームには300mm装置を導入するので、300mmクリーンルームと呼ぶことにした。将来、450mmに対する要請が産業界からでてきたら、450mmへ移行することは可能であるが、今はその時ではない」との説明を行っている。
imecには新設分を含めて総床面積12000m2の200mm/300mmクリーンルーム群があり、最先端の半導体プロセス開発/デバイス試作のほか、ナノバイオ研究、ニューロエレクトロニクス研究、シリコンフォトニクス研究、イメージセンサやワイヤレスチップ開発MEMS試作、太陽電池試作、Si基板上のGaNデバイス試作、などさまざまな目的のために使用されている。