大学デビューの落とし穴 (24) 3月:大学の包容力をナメるな!
こんな場所、よく考えたら大学以外になかなか見当たりません。私は現在フリーランスの文筆業者ですが、近所の公園で日中ぼけーっと座ってるだけで子連れのママさんたちにビンビン警戒されてしまいます。ああ、何も問わず存在を許容してくれた大学の包容力が恋しい……。
○社会は結構"穴だらけ"なところだ!
ともあれ、あのころ大学が懐深く放置してくれたことは、その後の人生で決定的に役立っているような気がしています。
なぜなら、「素材と環境だけ与えてやるからあとはお前の好きなようにやれ」「困ったら言え。少しは手を貸してやるから」という大学の態度は、実は「社会」そのものだからです。
これは大人になって実感していることですが、社会というのはさほど精密にできていません。むしろ結構"穴だらけ"です。
学校みたいに厳しい規則があるわけじゃないし、受験勉強のように努力と結果が直結するわけでもない。そもそも何をすれば幸せに生きられるのか、誰も教えてはくれません。社会が提供してくれるインフラやシステムを適当に活用しながら、自分なりに生きていくしかない。ルールは「税金を納める」「罪を犯さない」くらいのもんです。もしかしたら、社会というのは大学以上に放任主義な場所かもしれない。