「2016年春ドラマ」傾向分析&オススメ5作発表! - 婚活、弁護士…なぜジャンルがかぶったのか?
○傾向[3]オリジナル脚本ありきの大勝負
昨年あたりから、原作のないオリジナル作が増えはじめていたが、今期は新旧脚本家の意欲作がそろい踏み。
宮藤官九郎が社会派ドラマの『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、野島伸司がホームドラマの『OUR HOUSE』、大石静が恋愛ドラマの『コントレール~罪と恋~』、福田靖がリーガルドラマの『グッドパートナー 無敵の弁護士』(テレビ朝日系)と、実績十分の脚本家たちが全く異なるジャンルを手がけるのが興味深い。
さらに中堅・若手も、金子茂樹が『世界一難しい恋』、黒岩勉が『僕のヤバイ妻』、新人の倉光泰子が『ラヴソング』を手がけ、金子ありさの『私 結婚できない』も実用書の原案があるだけで、ほぼオリジナルだ。
いつも以上に中堅・若手のオリジナル作が多いのは、制作サイドの「脚本家を育てよう」という意志の表れ。特に、プロデューサーの「ドラマはやっぱりオリジナル」という原点回帰が透けて見えるだけに、脚本家にとってはプライドを賭けた大勝負となる。視聴者にとっても、結末がわからないオリジナル作のほうが、終盤の楽しみは大きいだろう。
○傾向[4]婚活、弁護士……まるかぶりの理由は?
刑事ドラマや医療ドラマならまだしも、『早子先生』『私 結婚できない』の婚活ドラマ、『グッドパートナー』『99.9』の弁護士ドラマは、「1クールに1作あるかどうか
のジャンルだけに、「何でここまでかぶってしまうの?」