2016年11月17日 11:00
菅田将暉は"秀才に見えて天才" 自分でもコントロールしきれない力を感じる俳優 - 監督は語る
事前打ち合せの中では、その言葉がいちばん伝わったのかなと感じて、実際イメージを叶えてくれました。
彼は体温というか、まとっているものが日によって変わる感じがありました。菅田さんを撮るならこう撮ろうとこちらがイメージを押し付けるんじゃなくて、彼の持ってる体温と世界をどう溶け合わせるのかという感覚を研ぎすまして見ていました。動物的な本能の部分みたいなものを見せられているかのように、刺激を受けれて、彼を撮るのはスリリングで楽しかったです。
○映画『溺れるナイフ』でのおすすめシーン
夏芽と追いかけっこをするシーンは、気に入っていますね。宇宙の中でたった一回、ワンテイクしか撮れないような動きを撮りたいなと思っていて、あの頃体重を絞っていた菅田さんが舞うように、山の底を走っていく。振り付けやアクションとして動きをつけてもああいう風にはできなくて、菅田さんのセンスが爆発するままで走ってくれた、撮っててすごく爽快感のあるシーンでした。
撮影時には「全速力で、夏芽を捕まえようとしてください。
2人は惹かれ合ってるように、かつ逃げて、でも絶対に触れないでください」とまさに無茶な要求をしているのですが、映っている2人の舞うような追いかけっこ、完璧に応えてくれたと思いますね。