2016年11月25日 10:00
犬童一心から、映画監督を目指す人々へ - 脚本執筆の心得と残念な作品
、『メゾン・ド・ヒミコ』(05年)、『グーグーだって猫である』(08年)、『のぼうの城』(12年)など数多くの名作を誕生させてきた犬童監督。準グランプリのプレゼンターとしてマイクの前に立つと「いろいろ問題ありますが、面白かったです(笑)」と切り出して会場の笑いを誘い、脚本を書く上での注意点やTCPの存在意義などを熱弁。次回応募者に大きな期待を寄せた。
■犬童一心監督のスピーチ全文
いろいろ問題ありますが、面白かったです(笑)。
18歳の時に8ミリで初めて映画を作りました。「ぴあフィルムフェスティバル」に入選して、自分の映画が選ばれたことがめちゃくちゃうれしかった。だけどその後、映画を作らせてもらえませんでした。
それから自分で映画を作るまでに……何年かかったんだろう……10年? 日本映画界は分かりやすく言うと、新しい才能を見つける場所があまりないんです。
育てる力もないので……(TCPを)できるだけ長く続けてください。本当に実力のある人はいると思うので、その人たちがどんどん出ていったら日本の映画が面白くなることは間違いありません。そういう人たちが出てきてこそ、作品との新鮮な出会いも生まれます。