2017年6月10日 21:00
『この世界の片隅に』のんに心揺さぶられ…CMディレクター・箱田優子の挑戦 - 人気女優の演出法と"ブルーアワー"の表現
アイデアを出していく喜びみたいな。
守りに入ることはマイナスなことばかりじゃなくて、そこからなんとか形にするのはむしろチャンス。そう思うと……ちょっとかっこいいじゃないですか(笑)。時々、びっくりすることありますよね? 大人って本当に理不尽!みたいな。そんなこといっぱいあるけど、私は揉まれまくっているので。だいたいのことはなんとかなる!
――なんだか励まされます(笑)。これからの映画作りにも役立ちそうですね。そうですね。
結構ひどいことも経験してきたので(笑)。だいたいのことは受け流せます。「やられたらやり返す」精神です。
○今しか描けないもの
――『ブルーアワー(仮)』の主人公は、田舎育ちにコンプレックスを抱いた33歳。自分も地方出身なのですが、確かに上京したての頃はコンプレックスがありました。でも、年齢と共に薄れて、今では無くなってしまいました。
脚本を書くタイミングで一番抱いていた感情でしたが、このコンペに出すと決めている時と今では、やっぱりちょっと変化しています。実制作に入って詰めていくとまた変化するかもしれません。
でも、この感情の微妙なゆらぎは、私が40歳になったらできないことなのかなと。