2017年6月10日 21:00
『この世界の片隅に』のんに心揺さぶられ…CMディレクター・箱田優子の挑戦 - 人気女優の演出法と"ブルーアワー"の表現
いいタイミングにこのコンペがあって、問いかけてみたら、みんなどう思うのかなと。そんなわけで、「らしい」感じの賞に収まったなと思います(笑)。
――完璧な自己分析ですね(笑)。
隙間産業です(笑)。
●制約だらけのCMを演出すること
――「映画監督になること」が目的ではない。
「映画監督になりたい」ではないと思います。もちろん、作りたい気持ちはあるし、やってみたい気持ちはある。もともとは観るのが好き。
でも自分が観てみたい作品がまだ作られていないから、作るしかない。今までの映像やそれ以前も、そういう発想で物作りをしてきたんです。誰かが代わりに作ってくれるんだったら、それでいいと思います。
――働く場所はどこでもいい? CM、映画、ドラマ。何でもいいんだと思います。自分がやりたいことがあって、それを求めてくれる人がいて。「こういうものが観たい」と思うジャンルに携われていれば、それでいい。今それができるのが映画なんじゃないかと。
それから、1つのことを突き詰めてやるというよりも、いろいろなところに足を置く方が自分としてはいいのかなと思います。
――ちょっと抽象的な質問になるのですが、働く上での喜びって何ですか?
人を描きたいとか、携わるものの何かを描ければいいとか、大きいところでいえばそうなんですけど、それでお金が動くことが大事。