『カーズ/クロスロード』監督の実体験をマックィーンに投影 - ジョン・ラセターとの関係も!?
わたしもまた娘たちの親になり、かつて自分が体験したようなサポートをしてあげる立場になっている。そういう想いを、脚本を開発する段階では、いつも思い出していた気がします。
――以前ピクサーへ取材に行った際に、アンドリュー・スタントン監督も実体験をニモの物語に投影していたと言っていましたが、ピクサーの社内では、自分の家族を扱うというトレンドが確実にありますよね。
それはもう絶対に必要なことなんです。この作品で言うと6年くらい費やしているわけで、自分が呼吸している間はずっとこの作品に携わっているので、多くの情熱を持って向かわないと、やり遂げること自体が難しいものになります。したがって個人的に想い入れがある題材であれば周りの人間、クルー全員にとってもモチベーションが上がるものなんです。
――ジョン・ラセター氏は、どういうリアクションでしたか?
最終的にすべてのピクサー作品はジョン・ラセターがGOを出さないと作れないわけで、彼の承認を得ないものは手がけられないんです。ジョン自身もすべてを注げるような題材である必要があって、過去作品も共感しうる人生経験を元にして生まれたものだと思います。
――ところでマックィーンがジョンで、クルーズがあなた自身という関係性で描いているということはありますか?
それは一個の見解であって、真実ではないですね(笑)。