くらし情報『二宮和也、恋愛作品への挑戦で意識した表現のバランス 自身が考える“役者としての一人前”とは』

2023年10月6日 10:00

二宮和也、恋愛作品への挑戦で意識した表現のバランス 自身が考える“役者としての一人前”とは

二宮さんからみて、“素敵だな”と思ったデートはありましたか?

蕎麦打ちデートはすごく印象的で撮影自体もすごく覚えていて。本当に蕎麦打ち体験を最初から最後までやって、40分ぐらいカメラを回したんです。みんなで「絶対使わないよ……」とか言いながら(笑)。台本にも数行しか書かれていないシーンなのに、撮影スケジュールには1時間半とか書いてあって、映画を撮っていて、初めて撮影中にカメラの記録カードの容量がいっぱいになってしまった場面を見ました(笑)。こんなに長く回してどうするんだろう? と思いながらも、演じる側としてはおもしろかった!

長く回すのは、こっち(演者)のお芝居を信じていないわけじゃなくて、その中で垣間見える一瞬の波瑠ちゃんだったり、二宮だったりを監督は押さえたいんです。長く回した中に出てくる緩みや本来見せてはいけないものが見えたときにすごく喜ぶ人なんです。

――そんな長回しで作られた蕎麦の出来はいかがでしたか?

劇中の流れからいって、みゆき(波瑠)さんのほうが絶対上手くて、悟が下手で「てへへ」とかなるパターンかなと思っていたら、俺めちゃくちゃ上手かったですね(笑)。

ある種、キャラクターのパーソナルな部分が生まれた瞬間だったとも思います。

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