インテリヤンキーの愉快な地元生活 (1) 大学院卒でも「学区」から出ない!? インテリヤンキーの実態とは
「元小、元中」の友だちおよびその家族がゴロゴロいる狭いエリアであり、匿名性のないムラ社会と言い換えることもできる。このような地元で愉快に暮らしている大卒者を「インテリヤンキー」と名づけ、彼らのキャリアと暮らしぶりをインタビューしていく。
第一回に登場してくれるのは、愛知県幸田町の実家に住む藤田一夫さん(仮名、31歳)。名古屋大学の大学院を出て、自動車関連の大企業にエンジニアとして勤務している。正真正銘のインテリヤンキーだ。
○財政的に豊かな自治体で「地元」への愛情を語る
幸田町について簡単に説明しておくと、我が蒲郡市の西隣に位置し(そう言われてもわからないか)、西尾市と岡崎市に南北を挟まれている人口38,000人程度の町だ。低山に囲まれた環境ながらも大手メーカーの製造拠点がいくつもあり、財政的には非常に豊かな自治体として知られている。西三河地方の中核都市である岡崎市からの合併の誘いを頑なに拒んでいる、という噂もある。
「大自然のある幸田町がとにかく好きなんです。(喫茶店を経営している)うちの親はお客さんから自然薯をもらったりしています。物々交換が当たり前ですね。小学生は黄色いヘルメットをかぶって登下校をします。