市毛良枝、声の仕事にやりがい「何倍もお芝居しているなと感じる」 再び演じる岩谷時子さんへの思いも語る
と感じるように。
「凛としている女性だと思っていましたが、若い頃はけっこうお茶目だったり、彼女の生きてきた背景がわかってくると、さらに素敵な方だなと。いつも静かな印象でしたが、心の中はものすごく情熱的だったこともわかり、自分は演じたり歌ったりしないけど、この情熱を誰かに注ぎたい、誰かに伝えたいという思いがあり、それが詩になって、その詩を誰かに歌ってもらったり。燃える思いがあるから伝えたいと思うわけで、そういう方だったんだなと知りました」
○■「私は岩谷さん的な人間なのかもしれない」と感じた共通点
岩谷さんのことを深く知った時、自分とすごく似ていると感じたという。
「私も恥ずかしがり屋で、目立つのは嫌いだし、できれば陰に隠れていたいけど、伝えたい思いはあると思った時に、厚かましいですがすごく似ている気がしてしまって、私は岩谷さん的な人間なのかもしれないと思いました」
さらに、「岩谷さんの湧き上がる情熱を文章に委ねて、その文章をパートナーである越路さんが歌ってくれるというのは、本当に幸せだったんだろうなと思うと、なんて羨ましい出会いをしているんだろうと思いました」と述べ、「その2人の物語を私が形にすることは幸せなことだし、岩谷さんを演じられることは、私という俳優として一番の名誉な場所だという気がしたんです」