2024年1月3日 11:00
脚本家・金沢知樹氏がたどり着いた“いい作品”の定義 『サンクチュアリ』反響への喜びも語る
母ちゃんやばあちゃんのこと、昨年亡くなった父ちゃんのこと、家族の形はそれぞれだから、僕が自分の経験から生み出す家族の物語なんて、絶対に自分にしか書けない。自分だからこそやるべき作品作りを中心に据えて、執筆活動ができればと。
○母に言われ続けた「人様のおかげ」「皆に感謝しなさい」
――お母さまは、『サンクチュアリ』の成功を褒めてくれていますか。
母ちゃんはずっと「人様のおかげだから。あんたの力なんてまったくないんだよ」と言い続けている人で、全然褒めてくれないんです。外では褒めてくれているらしいんですけどね。「皆に感謝しなさい」といつも言われますし、僕もその通りだなと感じています。
――お父さまは昨年亡くなったとのことですが、どんな方だったんでしょうか。
本当にロクでもない親父だったんですよ。女作って逃げて。で、母ちゃんが探偵を2人雇って、2日で見つかるという。探偵ってすごいんだなと思いました(笑)。面白い人でしたね。
――すさまじいエピソードです(笑)。そんな家庭で育った経験も、金沢さんの原点になっているんですね。
なっていると思います。
家は貧乏でしたが、家族の絆は深くて、振り返るとめちゃくちゃ幸せだったなって。