くらし情報『松田龍平、人間の枠超えた演技で観客にざわつき残す - 監督は語る』

2018年2月4日 12:00

松田龍平、人間の枠超えた演技で観客にざわつき残す - 監督は語る

あんなにフレンドリーで穏やかに見えながら、人間の枠におさまらない何かが、輪郭から少しずつにじみ出ている。彼が覚悟して演じてくれたおかげで、ただ立っているだけ、ただ歩いているだけで、何かざわざわしたものを感じる宮腰になったと思います。それは観ているこちらが人間だからですよね。もちろん松田龍平は人間だけど、宮腰は人間じゃない。普通に考えたら「そんな役、できるわけがない」で終りなんだけど、「求められたら、やるしかない」というのもまた松田くんだから、もし彼じゃなければどうなっていたか、全く想像がつかないですね。この無謀な賭けに付き合ってくれた松田龍平という俳優に、感謝するしかないです。
○映画『羊の木』でのおすすめシーン

文(木村文乃)に引き続き、やっぱり全編通してギターを持っている姿が別の意味でグッときますね。ギターが、ギター以上の何かになっている。
たとえばギターを間に挟むことで、月末と宮腰の友情は儚い艶を帯びるし、いちばん最後に弦を爪弾いてからポツリと言う台詞が、宮腰の心からの叫びのようで、僕にはたまらないほど切なく聞こえます。

■吉田大八監督
1963年生まれ、鹿児島県出身。CMディレクター として国内外の広告賞を受賞する。

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