くらし情報『「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (11) 直販長期投資ファンド設立の夢が、”あと一歩”のところで瓦解…完膚なき敗北』

2012年6月5日 08:06

「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (11) 直販長期投資ファンド設立の夢が、”あと一歩”のところで瓦解…完膚なき敗北

これから1週間、この事業の成算性について結論を考える」と言われ、ディスカッションの時間は終わりました。

1週間後、新社長からの最終結論が伝えられました。

「自分はこの会社にビジネスをやりにきた。

やるからには今すぐ利益が出るビジネスしか取り組まない。

従って、君たちの夢に付き合うつもりはない」。

そして認可申請書提出を取り下げてしまったのです。

さわかみ投信に続く直販長期投資ファンドとして、意気揚々と船出するところまであと一歩のところで、その準備にかかった2年間という時間が空費となり、私たちの夢はハッキリと瓦解しました。

新社長がこの会社に来てから2カ月足らずで、状況は一変してしまったのです。


新社長が今すぐ儲かるビジネスとして新たに取り組むことを宣言された事業は、証券業でした。

つまりこの会社を今度は証券会社に衣替えすると言うのです。

投信会社は取りやめて、これから証券業のライセンス取得に向けて作業を始めるように、と指示が下りました。

この新社長はリテール金融サービスの経験に長けていましたが、資産運用に関しては経験がなく、同時に関心もなかったのです。

そのため投資信託を運用側からのアプローチではなくて、販売側からの視点でとらえていたのでしょう。

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