経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (22) 「最後のバブル」の後は世界恐慌? 岩本沙弓氏が語る”世界経済の真実”(後編)
経済キャスターの鈴木ともみです。
今回は、前回に続く、連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』夏の特別企画・スペシャル対談の第ニ弾/後編です。
対談のゲストは『世界恐慌への序章 最後のバブルがやってくる~それでも日本が生き残る理由~』の著者・大阪経済大学 経営学部 客員教授の岩本沙弓さんです。
同書は多くの読者の共感を得ており、すでに4刷のベストセラーとなっています。
公式データを基にしたファンダメンタルズ分析やテクニカル分析に加え、第三の分析・裏取り&裏読みを駆使した岩本さんならではの鋭い洞察。
その奥深い分析力にあふれた内容は、私たちの知識欲を満たしてくれると同時に、心をも動かしてくれます。
今回は、同書の『隠れテーマ』も探りつつ、できる限り真実を浮かび上がらせる対談を目指しました。
鈴木 : 前編でお話いただいた『日本破綻論』『円高悪玉論』といった私たちにとっては当たり前の解釈となっている考え方が、実は「巧妙なプロパガンダのもとに成り立っている」その事実を知らされないのは恐ろしいことですね。
岩本 : そうなのです。
特に『円高=悪』の考え方は、あらゆる事実を覆う隠れ蓑になっていますから、経済も金融マーケットもゆがめられてしまいます。