山田隆道の幸せになれる結婚 (4) 妻の美意識を高めるカメラマン作戦
という意識を持たせるように努める。
すなわち、「わたしは旦那のいいなりになっているわけではない」という女性としてのプライドを守ってあげるのだ。
その後は同じパターンの繰り返しである。
ファッション誌のカメラマンのごとく、変身した妻を撮影し、撮影後は厳選したいくつかの写真を丁寧に絶賛。
これは妻にとって「普段、絶対にしないファッションに変身した自分」を客観的に見るという作業だ。
そういう機会が徐々に増え、しかも夫にことごとく褒められていけば、妻の気持ちに少しずつ変化があらわれだしたとしても不思議ではないだろう。
新しい自分の姿への好奇心が芽生え、ファッションやメイクへの意識も高まっていく。
その結果、妻のファッションが劇的に変わり、はるかに自分好みの美しい女性になっていくという狙いだ。
これは芸能人と同じ理屈である。
多くの女優やアイドルが、なぜデビュー当時よりも格段に綺麗になっていくのか。それは金をかけているとか整形しているとか、そういった無粋なことだけではなく、仕事の衣装として様々なファッションやメイクに取り組み、それによって変身した自分の姿を膨大な写真に収められていくことで、本当に自分に似合うファッションを客観的に知ることができるからだ。