2013年3月16日 15:06
愛知県豊田市の心霊スポットで有名な「旧伊勢神トンネル」で度胸を試す!
新・伊勢神トンネルの手前で左折して坂道を登る。
取材に訪れたのは2月。
そのため、道路がところどころ雪で凍結していたので恐る恐るハンドルを握って進む。
走ること1分足らずで旧伊勢神トンネルが姿を現す。
そうそうここだ。
見るからに鬱蒼(うっそう)とした暗がり。
馬蹄(ばてい)型をした石造りのトンネルがぽっかりと口を開けている。
到着した途端、道路の凍結でタイヤが少しスリップ。
クルマを一旦止め歩いてトンネルに近づいてみる。
トンネルを形づくる花崗岩は、どれも黒っぽく苔(こけ)むしていて、雨上がりなのかじっとりとぬれている。
枯れ草が左右から覆(お)いかぶさり、道路標識には暴走族の落書きがそのままになっている。
たまたまそこに居合わせていたカラスの声も、静寂の中で響く演出のようでムード満点のおどろおどろしさ。
この旧伊勢神トンネルは明治30年(1897)に竣工。
なんと110年以上も前のトンネルなのである!三河(愛知)と伊那谷(長野)を結ぶ飯田街道は、善光寺参りの人々や中馬(馬を使った物資輸送)でかつては賑(にぎ)わっていた。中でも標高800メートルの伊勢神峠は、山越えの難所として有名だったらしく、当時はこのトンネルが開通したことで荷馬車の通行も可能となり、人々の物流はかなり便利になったようだ。