司法試験制度の改革によって、法科大学院に求められるものとは?
2006年、法律を扱う専門職である裁判官、検察官、弁護士の質を高め、法曹人口を増加させるために司法試験制度が変更になり、2012年には新たな試験制度へ完全移行した。現在では、法科大学院課程の修了または司法試験予備試験合格が義務づけられている。
また、受験資格だけではなく、受験回数にも制限がある。法科大学院修了の日または司法試験予備試験の合格発表の日の後の、最初の4月1日から5年以内に3回しか受験することができない。これには、法科大学院や予備試験受験による教育効果が薄れないうちに法曹界へ進んでもらうという目的がある。
しかしながら、難関である司法試験を突破しても簡単に就職できるわけではないという。また、閉校する法科大学院も増えており、そのあり方が見直されつつあるようだ。そこで今回は、変化の時期を迎えた法曹界の現状について調べてみた。
司法試験の合格率は、2006年には48.25%だったが、2011年には23.53%まで落ち込んだ。これは、合格率の低い法科大学院既卒者の増加が原因といわれている。最難関といわれる司法試験に合格し、弁護士として活躍するにはどのような過程が必要なのだろうか。