そんなある日、Tさんはタイミングを見計らって、彼女に切り出した。
「最近、友達にイヤミを言われてるんだよね。女ができてから友達付き合いが悪くなったって。今度もみんなで風俗行こうってなってんだけど、俺は断わったから、ますます空気を壊してさ……」
しかし、それでも彼女にしてみれば風俗を許せるわけがない。
「だから風俗はダメだって。彼氏の友達付き合いにまで口を出すのは悪いと思うけど」
Tさん曰く、彼女がこう言ってきたときが勝負どころだったという。Tさんは困惑する彼女に対して、「わかってるよ。風俗なんか行くわけないじゃん。
だけど、キャバクラぐらいはいいだろ?」と本来の目標を打診したのだ。
すると、今まで風俗の話ばかりしていたため、彼女の中でのキャバクラのハードルが下がったのか、彼女は「それならいいよ」とキャバクラ遊びを容認したという。つまり、いったん彼女の束縛基準を崩壊させ、そこに新たな束縛基準を上書きしたということだ。
こうしてTさんは、結婚後も独身時代と同じく自由にキャバクラ遊びを満喫できるようになった。夫婦の陣取りゲームとは、駆け引きの勝負である。
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