【エンタメCOBS】マックのコピーは「よだれが出ちゃう」!? 英語のスラングはどう訳す?
たとえばマクドナルドのキャッチコピーもある種のスラングです。『I’m lovin’ it(アイム・ラヴィン・イット)』というのを耳にしたことがありませんか?」
——はい、陽気なナレーションが頭に浮かびました
「Loveという単語は本来の文法で言えば、進行形になりません。そこをわざわざ進行形にしている。つまりこれは『今すぐ○○したい』『強烈に○○したい』ということを意味してます。以前、大学で講義をした時にこれを学生に訳してもらったところ『今すぐ食べたい!』という回答が出ました。間違いではないけれど、私だったら『よだれが出ちゃう!』と訳します。辞書にはないような意味を引き出す。それがスラングを翻訳するということです」
——洋楽の曲タイトルにもそういうのありますよね?
「例えば、マーヴィン・ゲイの『I Heard It Through the Grapevine!』という曲は邦題では『悲しいうわさ』です。
本来、Grapevineというのは『ぶどうのつる』という意味なんですが、ここでは『ぶどうのつるをたどるように、君の“悲しいうわさ”を聞いたよ』というところから邦題がついています。ステキですね。