物語の街を辿る、読書旅行【TheBookNook #12】
みなさまにもそんな経験はありますか?
3.夏目漱石『坊ちゃん』
言わずと知れた文豪、夏目漱石の名作。読んだことがなくとも“松山”が舞台ということをご存じの方も多いのではないでしょうか。……といっても“坊ちゃん”こと主人公は作品内であまり松山という土地のことを褒めません。むしろその松山でさまざまなトラブルに巻き込まれていきます。それでも読後はなぜか“坊ちゃんがそんな風に言うのはどんな場所なんだろう……?”と知りたくて堪らなくなります。
唯一、坊ちゃんが気に入っている“道後温泉”は誰もが知る人気観光スポットですが、この小説を読む前と読んだ後では、訪問した際の気持ちがまるで変わってくるはずです。100年以上も前に描かれた本作品は、時代背景も描かれる景色も何もかもが今とは違いますが、不思議と共通する部分もあり、現代でも楽しく読むことができます。
坊ちゃんが感じたことを追体験するつもりで松山へ温泉旅行に出かけてみませんか?
■物語の世界を旅しない?
今回は、特に読後感が良いものや、情景がありありと思い浮かび、ついつい物語の舞台に足を運んでみたくなる作品を厳選して紹介させていただきました。
実際に行かなくてもいいんです。