ところがみなさんご存知のとおり、ワンシーズンには何百何千型もの服が市場で販売されます。素材の種類もかなりの数にのぼるわけで、流行の移り変わりの激しいなか、それらを全部検査してから販売することは難しいのです。
また、「洗濯できる」と表示してしまった場合、正しい洗濯方法通りに洗わなかったばかりに服が著しく傷んでしまう、といったこともありえます。
私も以前、「ちょっと触っただけで、こんなになったんやけど、どないしてくれるん?」と、毛玉だらけのセーターを持ち込んで怒っているお客さまを見かけたことがあります。会社としてはどうしてもリスク回避の方向に向かわざるを得ないのです。
■水洗い不可は「水洗いできないかも」くらいで考える
こうした大人の事情をわかった上で、「水洗いできません」は「水洗いできないかもしれないです」くらいに考えるのがいいでしょう。
くれぐれも、洗濯絵表示を見なくていい、というわけではありませんよ。しっかり確認した上で、正しい洗い方をしてください。
手洗い初心者の方は、傷んでしまったニットから試してみるのもいいですね。ただしあくまで自己責任でお願いします。
ニットの場合、風合いを保つためには、お洗濯よりも毛玉とりや毛羽立ちを抑えることも大切なので、よろしければこちらの記事「毛玉のことは嫌いでも、カシミヤのことは嫌いにならないでください!」