【大人の教養】日本の”焼き物”は知れば知るほど面白い!
瀬戸焼以外が無釉(釉薬なし)、瀬戸焼のみが釉薬を使用した製陶方法で、陶器も磁器も両方作られています。
六古窯は、この後に朝鮮や中国から渡ってきた技術を使った他の窯と明確に区別されており、いわば日本オリジナルのものと言えます。
六古窯はいずれも平安末期から室町時代にできあがった産地で、土そのものの風合いや焼き上がりの表情の違いが、千利休を代表とする茶の湯の文化人たちにも好まれました。
茶道や華道がお好きな方は興味深いかもしれませんね。
◼︎西洋でも愛された染付磁器
桃山時代には朝鮮・中国から渡来した技術から、唐津、有田、萩などの焼物も登場し、六古窯にも大きな影響を与えました。
特に新しかったのが染付の技術。肥前・有田(佐賀)で始まり、白い磁器に鮮明な色彩を描くこの技術は、酒井田柿右衛門により”赤絵”とも称され、伊万里港から海外へ輸出されました。
伊万里港……そうです、伊万里焼です。
この伊万里焼、オランダの東インド会社によりヨーロッパに輸出されましたが、花鳥図を代表する”柿右衛門様式”が非常に人気で、王侯貴族たちによって好んで収集されたほど。
有名なドイツの名窯・マイセンでも、大量に模倣品が製造されました。