2017年11月3日 16:00
秋のアート気分にぴったり! 愛と復讐の美しきミステリー『ノクターナル・アニマルズ』に酔う- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#27
「グッチ」や「イヴ・サンローラン」のクリエティブディレクターを経て、2005年に自身のブランド「トム・フォード」を立ち上げると、高い注目を浴びました。
「007」シリーズのジェームズ・ボンドが着るスーツの衣装提供をしたり、アカデミー賞で多くのスターたちが彼のスーツをまとうことから、映画界とのつながりも少なくないトム・フォード。
そんな彼は、クリストファー・イシャーウッドの小説を原作とする映画『シングルマン』を発表し、2009年に映画監督デビューを果たすと、高い評価を受けました。
本作は、そんなトム・フォードの監督第二作目です。原作を大胆にアレンジし、自身のふるさとであるテキサスを舞台に盛り込むなど、オリジナリティ溢れる脚本を完成させました。
トップ・デザイナーであるトム・フォードの美的センスが炸裂した映像は、細部まで美しく、スクリーンから1秒も目を離すことができません。
◼︎『ノクターナル・アニマルズ』ストーリー
アメリカ、ロスアンゼルス。アートギャラリーのオーナーをつとめるスーザン(エイミー・アダムス)は、夫とともに経済的には恵まれながらも、心の満たされない生活を送っていた。