米フィギュア界で起きた実話を描く『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』 古川ケイの「映画は、微笑む。」#48
15歳になったトーニャは、ある日の練習中にリンクで出会ったジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)と恋に落ちるが、その数カ月後にはトーニャに対するジェフの暴力が日常化する。
しかし、幼い頃から母の暴力の中で育ったトーニャは、暴力が振るわれるのは自分のせいだと思い込み、謝罪されるとすぐにヨリを戻してしまうのだった……。
歪な人間関係に身を置く一方、トーニャはジェフと結婚した翌年(1991年)に、スケートの全米選手権でアメリカ人初のトリプルアクセルに成功、大会初優勝を飾るなどして大活躍。
続く世界選手権でも2位に輝き、トーニャは92年アルベールビル、94年リレハンメルと二度のオリンピック代表選手に選ばれる。
そんな中、ついにジェフとの離婚に踏み切ったトーニャだったが、彼の友人がトーニャのライバルであるナンシー・ケリガン選手を襲撃したことで、トーニャのスケート人生は一変する。一度は栄光を掴み、アメリカ中から大きな期待を寄せられたトーニャだったが――。
◼︎「ナンシー・ケリガン襲撃事件」って?
本作でトーニャの人生を一変させる大きな出来事として描かれる「ナンシー・ケリガン襲撃事件」